新近江名所圖会 第34回 古墳時代にタイムスリップ-近江はにわ館-

米原市顔戸

近江はにわ館

近江はにわ館

 近江はにわ館は、米原市近江図書館に併設されており、米原市の息長古墳群から出土した埴輪を題材に、地域の古墳文化を体感できる展示室です。
 館内は、広くはありませんが、埴輪に関する様々な情報が解りやすく展示されています。
 展示室には、円筒埴輪、人物埴輪、家形埴輪、盾形埴輪、太刀形埴輪など、さまざまな形の埴輪が展示されています。これらは「手で見るはにわ」として実際に触れて「はにわ」を体感できるような展示になっています。
 また、展示物の説明においても、スキャニングペンでなぞると音声説明が出る仕組みや、覗き窓方式で映像を楽しんだり、説明パネルを回して見るなど説明方法にもいろいろと趣向が凝らしてあり、大変興味深い展示室です。
 さらに、石室コスモシアターや「バーチャルミュージアム」とネーミングされているクイズ&ゲーム感覚で遊べるコーナーもあり、埴輪に関する知識だけではなく、古代の生活様式や古墳に関する内容も楽しみながら学ぶことができます。
 

おすすめPoint

古墳時代の雰囲気の漂う館内

古墳時代の雰囲気の漂う館内

 近江はにわ館の展示室の一番奥には、横穴式石室を再現したコスモシアターがあります。石室内に入ると、パソコンのモニターが点灯し、古墳調査中に古墳時代にタイムスリップしてしまったという架空の人物「息長博士」の撮影映像をその場で見ることができます。
 6世紀の息長古墳群から届いた映像との設定となっており、古墳時代の生活、埴輪作りの様子、古墳の造成や祭りの映像など、興味深い映像なので、最後まで飽きることなく楽しく見ることができます。

周辺のおすすめ情報

 現在の米原駅は北陸本線と東海道線の乗換駅となっていることからもわかるように、東海方面と北陸方面へ分岐する交通の要地であり、天野川河口は大津や琵琶湖北岸の塩津とも繋がる水運の拠点でもありました。
 天野川の中流から下流域を支配していたとされている息長(おきなが)氏は、水陸両方の支配権を有しており、日本海と琵琶湖・淀川を結ぶ水上交通を掌握することで巨大な勢力を持つことができたと言われています。また、古代天皇家との関わりが深く、3世紀の後半から6世紀にかけて皇后を送り出すことで、大和政権の政治権力に大きな影響力をもった古代氏族とされています。
 この息長氏が支配していたとされている地域に息長古墳群が存在しています。現在の米原市内の高溝から顔戸(ごうど)、能登瀬にかけての地域であり、能登瀬の山津照神社古墳、新庄の塚の越古墳、顔戸の後別当古墳と人塚山古墳、高溝の狐塚古墳が息長古墳群を形成しています。
 特に、県指定史跡の山津照神社古墳は、湖北地域では最後に作られた前方後円墳として 知られています。また、この古墳から出土した副葬品には、豪族の中でも特に卓越した豪族にしか与えられなかったと言われている五鈴鏡および金銅製の冠があります。
 近江はにわ館内には山津照神社古墳を再現した模型も展示されていますので、はにわ館を見学した後、周辺の息長古墳群をのんびりと散策しながら当時の息長氏を偲ばれてはいかがでしょうか。

アクセス

【公共交通機関】
JR東海道線・北陸本線米原駅よりタクシーで約10分
JR北陸本線 坂田駅より徒歩約25分(坂田駅にはタクシーがありません)
【自家用車】
名神高速道路米原ICより10分、駐車場有
(米原市役所近江庁舎の東南に位置し、米原市近江図書館に併設しています)


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(氏原 玲子)

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