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オススメの逸品

調査員のおすすめの逸品 No.67 なぜか引き寄せられる…!? -顔出し看板

近江八幡市

調査員の…とは少し違うかもしれませんが、私がおすすめする逸品は浅井長政・浅井長政夫人(お市)の顔出し看板です。滋賀県立安土城考古博物館には、いくつかの顔出し看板があります。中でも、大河ドラマ「お江」にあわせて登場したのが、この長政・お市の顔出し看板です。これは、おすすめの逸品№61で紹介された浅井長政・夫人像をもとに、イラスト化して作られたものです。
この看板が完成にいたるまでには、職員たちの汗と涙…とまではいきませんが、様々なプロセスがありました。第一に、どんなイラストでどんな色にするのか。浅井長政・夫人像の雰囲気を残しつつ、安土城考古博物館オリジナルのものにしたいという思いをどのように表現するかなどなど、皆で思案したところです。
第二にどのくらいの大きさにするのか。顔出し看板は、子どもから大人までいろんな世代の人を対象とするため、高さや幅をシュミレーションしながら決めていきました。
第三に安全面です。これは専門の業者の方からアドバイスをいただきました。看板が倒れないようにするにはどうすればよいのか、角度や造りを工夫をすることで解決できました。

長政・お市の顔出し看板
長政・お市の顔出し看板

ところで、この顔出し看板、普段はエントランスの目立つところに設置していますが、イベントや展示の関係で何度も引越しをしています。エントランスの隅のほうに移動することはもちろん、玄関の外や回廊に移動していることもあります。にもかかわらず、お客さまは写真を撮りに顔出し看板のほうへ…なぜか引き寄せられてしまうようです(私自身も行く先々で顔出し看板を見つけると写真を撮っておきたくなるうちの一人ですが)。
お子様連れの方が子どもたちを長政・お市にして写真を撮っておられる姿が多いかと思いきや、大人どうしであろうと、女友達どうしであろうと、男友達どうしでも、長政役とお市役になって写真を撮っています。誰でもついつい顔を入れて写真を撮ってしまう、これが顔出し看板の不思議な魅力だと思います。
今、全国どんなところへ行ってもひとつは目にすることのある顔出し看板。その場所ごとに“ご当地もの”の顔出し看板があり、たくさんの人が写真を撮っていると思います。滋賀県立安土城考古博物館の顔出し看板もその“ご当地もの”の仲間入りができたらとても嬉しい限りです。当館には長政・お市看板だけでなく、他にも趣のある人気の顔出し看板がいくつかありますので、ぜひ皆さん引き寄せられに!?来てください。

(松原 久仁子)

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