調査員の履歴書
『インタビュー/調査員の履歴書』№28 続けて頑張ってまいります・・
宮村さんには、これまでにも『調査員の履歴書』のなかで3回にわたりインタビューしています。前回のインタビューでは、印象深かった発掘調査の経験として、野洲市の福林寺古墳群の調査について教えていただきました。
4回目となる今回のインタビューでは、昨年度までの2年間所属されていた企画整理課でのお仕事についてお話を伺いたいと思います。
Q.最初の質問です。企画整理課では、どのような業務を担当されていましたか。
A.大きく分けて2つです。1つは埋蔵文化財の整理調査、もう1つは企画事業の企画・運営でした。
1つめの埋蔵文化財の整理調査は、発掘調査において作成した遺跡の記録類(図面・写真)や遺跡から出土した遺物を整理する作業です。それらをさらに詳しく調べたうえで、調査結果を取りまとめた『発掘調査報告書』を作成します。前回のインタビューでお話しした福林寺古墳群(調査員の履歴書№26)に対しても整理調査を行い、その『発掘調査報告書』を作成しました。
この福林寺古墳群の『発掘調査報告書』は、県内の図書館などでもご覧いただけるようになっています。内容は専門的で読みづらいかもしれませんが、興味のある方はぜひ一読いただけますと、調査担当者としてもうれしいです。
2つめの企画事業としては、おもに当協会が主催する文化財連続講座や民間事業者さんと連携して開催する文化財講座の企画・運営を担当していました。
Q.企画整理課では、埋蔵文化財の調査・研究と合わせて、講座の企画・運営もされているのですね。
A.文化財講座では、埋蔵文化財に関する調査・研究の成果をより広く、より多くの方々に知っていただき、文化財の重要性をお伝えすることが大切だと考えています。私たちが作成する『発掘調査報告書』は、内容が専門的でどうしても難しくなります。私たちも、できるだけ分かりやすい記述になりよう心掛けているのですが、限られた紙幅のなかで発掘調査の結果を要領よく記述する必要があるため、専門用語を多用しがちです。どうしても難しくなります。
そうした中ですが、文化財講座は、私たち発掘調査員が難しい内容を嚙み砕いてわかりやすく皆さんにお伝えできる絶好の機会となっています。当協会が開催する文化財講座には、毎回、多くの方々にご参加くださり、リピーターさんも多くいらっしゃいます。

Q.文化財講座おもしろそうですね。どうすれば参加できますか。
A.当協会では、ここのところ毎年、文化財連続講座を開催しています。例年3月~5月に当協会のホームページやチラシによって周知し、受講生を募集しています。また、滋賀リビング新聞社と連携して開催している講座は、『リビング滋賀』紙上に受講生募集の案内記事を掲載し、受講生を募っています。ぜひ、お申込みください。
Q.ありがとうございました。それでは、最後に何か一言いただけますか。
A.文化財講座で講師として文化財の魅力や重要性をお伝えするためには、そのテーマについて相当勉強し、理解を深めておく必要があります。ですから、私たち発掘調査員にとって、文化財講座は皆さんに文化財の魅力や重要性をお伝えすることができる絶好の機会であるとともに、絶好の学びの機会にもなっています。ともあれ、今後もみなさんのご期待に添えるよう魅力ある講座を開催していきたいと考えています。応援よろしくお願いします。

(調査課 宮村誠二)
★★★ お知らせ ★★★
今年は、織田信長が安土城を築いてから450年目を迎える節目の年。この安土城、近世の城の要素を初めて兼ね備えた「近世城郭の出発点」だとしばしば指摘されていますが、突然現れたというよりも、それまでの城の要素を信長が集大成し、築き上げた結果とも言えます。
このたび、安土城考古博物館では、上記のような流れにスポットを当てた春季特別展──安土城築城450年記念「安土山築城前夜 戦国乱世の城」──を開催します(会期:令和8年4月25日~6月14日)。詳しくはこちらの【公式サイト】をご覧ください。皆様のお運びをお待ちしております!
