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新近江名所図会

新近江名所圖会 第319回 牛に引かれて善光寺参り-栗東市新善光寺 

栗東市
新善光寺山門
新善光寺山門

新善光寺は、JR手原駅の南側を通る、旧東海道沿いにある浄土真宗のお寺です。
鎌倉時代中期に、平重盛の末裔である小松宗定という人が、平氏の供養のために信濃の善光寺阿弥陀如来坐像の分身を招来したのがその始まりとされています。客殿には、南北朝時代の木造阿弥陀如来立像が安置されています。この像は、中国宋代の影響を受けたもので、重要文化財に指定されています。

◆おすすめポイント
膳所藩主本多俊次が本堂を改修した、寛文元年(1661年)の頃から新善光寺と称するようになったそうです。本堂・山門は、国の登録文化財になっています。また、客殿前には、美しい枯山水の庭園があります。庭園は、三上山・菩提山を借景(しゃっけい)にしています。 現在でも、春と秋の彼岸には、「牛に引かれて善光寺参り」と、多くの人が訪れるそうです。

境内にある牛の銅像
境内にある牛の銅像

◆周辺のおすすめ情報
新善光寺から南東側に歩いて25分のところ、栗東市小野にJA栗東市「田舎の元気や」があります。ここでは、新鮮な地元野菜・米・特産物の販売などを行っています。
なかでも人気なのは、「おにぎり亭」で販売しているおにぎりです。栗東産のコシヒカリを使ったおにぎりは、注文するとその場で握ってもらえます。おにぎりは、具材によって値段がちがいますが、1個90円~110円と買いやすい値段になっています。店頭でも買えますが、ドライブスルー方式でも買えるので、急いでいる時にはたいへん便利です。
また、「お土産販売所」では、現在は、栗東市辻に店舗を構える阿波屋清重製の「善光寺ういろ」をみつけました。新善光寺の門前には、かつて小麦ういろを売る店が何軒かあり、名物となっていたそうです。阿波屋清重もその一つで、創業は江戸時代の文化年間(1804~1818年)だそうです。一つ買って食べてみました。甘すぎず、黒糖の風味が生きていて、とてもおいしかったです。1個430円です。地元の方にも人気で、夕方にはいつも売り切れています。

JA栗東市「田舎の元気や」
JA栗東市「田舎の元気や」

◆アクセス
【新善光寺】
(公共交通)JR草津線手原駅下車、徒歩30分。
JR琵琶湖線草津駅下車、伊勢落または石部駅行き「高野」下車、徒歩5分。
(自家用車)名神栗東I.Cから車で10分。駐車場あり。(無料)
※拝観無料。山門楼上拝観・戒壇めぐりは有料(大人200円。小人100円。)

【JA栗東市 田舎の元気や】
(公共交通)JR草津線手原駅下車、徒歩15分。
JR琵琶湖線草津駅下車、東方ランド・栗東トレーニングセンター行き「東方ランド」下車、徒歩10分。
(自家用車)名神栗東I.Cから車で5分。駐車場あり。(無料)

「おにぎり」と「善光寺ういろ」
「おにぎり」と「善光寺ういろ」

(田中咲子)

新善光寺 栗東市林

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