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新近江名所図会

新近江名所圖會 第453回 河内の風穴

多賀町

 滋賀県犬上郡多賀町では46か所の洞窟が確認されています。そのうちのひとつ、河内の風穴は、霊仙山系のカルスト台地に位置する石灰岩の洞窟です。滋賀県の天然記念物に指定されており、その生成は約55万年前と言われています。現在の総延長は10,020mで、岩手県の安家洞や、山口県の秋芳洞らに次ぐ、全国で4番目に長い洞窟ですが、現在も全体は解明されていません。全体は3階層あるそうですが、観光で入ることができるのは200mほどとなっています。

 風穴の入り口までは観光案内所から舗装路がつながっており、途中は緑のカーテンに囲まれた道を、沢のせせらぎを聞きながら森林浴することができます。

写真1 遊歩道の渓流

 入り口は高さ1mほどの小穴ですが、そこを抜けると広い空間が広がっており、圧倒されます。特に大広間と呼ばれている開けた場所は、高さ約20m、広さは約1200㎡にもなります。

写真2 大広間

 洞窟内は年間を通して12~13℃なので、夏場は入り口から流れ出る風で涼むことができます。

写真3 洞窟内部

 河内の風穴に関しては、こんな伝説が伝えられています。洞内に地元の漁師が犬を4頭入れました。すると、三重県いなべ市の「篠立の風穴」から3頭が出てきたことから、河内の風穴は鈴鹿山脈をまたいで三重県につながっているのではないか、というものです。また、福井県につながっているという伝説も残っており、古くから複雑で謎めいた洞窟だったことを物語っています。

 また、太平洋戦争の際は戦闘機の機体や部品を守るため、彦根市の飛行場や工場から持ってきて、地下収蔵庫として利用する計画があったと語り継がれています。(実際は実行されることなく、終戦を迎えたそうです。)

 河内の風穴は江戸時代に発見され、大正時代に松明が灯されたことで、一般公開が始まりました。10月までは夏季期間として18時まで営業しているそうです。涼しくなってはきましたが、まだまだ日中は暑い日もあります。避暑地として訪れてみてはいかがでしょうか。

周辺のおすすめポイント

 駐車場付近に流れている川では、川遊びができます。私も川へ入ってみたのですが、水は冷たく、足元を小魚が泳いでいました。(石が滑りやすいので、足元にご注意ください。)

写真4 川遊びができる清流

また、付近にある「奥山の癒し処 風緑」はおいしいお蕎麦屋さんとして有名ですが、かき氷も提供しています。かき氷は付近の湧き水を使用して作られたもので、ふわふわの氷と自家製シロップが特徴です。河内風穴を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

写真5 風緑の梨のかき氷(数量限定!!)

アクセス

【自家用車】名神高速 彦根ICより約30分または名神高速 多賀スマートICより約30分

【公共交通機関】JR琵琶湖線 彦根駅より車で約30分

(調査課 三好 佑佳)  三好佑佳の活動状況は【コチラ】

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関西考古学の日2026記念講演会『天下人たちのマネジメント戦略』

関西考古学の日2026の関連事業として、信長・秀吉の時代における「統治の仕組み」等に焦点を当てた記念講演会を【コチラ】のとおりに開催します。基調講演は中井 均先生(滋賀県立大学名誉教授/写真)で、これに近畿の調査法人による調査研究事例報告3本を加えてお送りします。

当日は、会場の安土城考古博物館で、令和8年度秋季特別展・安土城築城450年記念『天下人の城下町 安土』を開催中(下記「あわせてのご案内2」参照)!ぜひ、セットでお楽しみください。

◆◇◆ あわせてのご案内2 ◆◇◆

令和8年度秋季特別展・安土城築城450年記念「天下人の城下町 安土」

 450年前、尾張国(愛知県)から台頭して天下静謐を目指した織田信長は、近江国(滋賀県)安土で、壮大な城の建築に着手し、そのお膝元に新たな城下町を築きました。彼がとったさまざまな工夫により、町は大いに賑わい、その後の城下町のモデルとなって、大坂、江戸へと引き継がれていきました。その起点となった安土城下町の形成過程や実態を残された資料から探ります。
会期 2026年10月10日(土)~2026年11月15日(日)

詳細 コチラをご覧ください

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