新近江名所図会
新近江名所圖會 第418回 栗東の歴史を身近に体感!―栗東歴史民俗博物館―
栗東歴史民俗博物館は入館料が無料となっています(特別展開催時には観覧料が設定されることがあります)。休館日は月曜日と祝翌日、年末年始となっています。また展示替えのため休館となることがあります。
博物館に入ってまず目をひくのは、新近江名所圖會第378回で紹介されている狛坂摩崖仏(こまさかまがいぶつ)のレプリカ展示です。実物はかなりの山奥にあるため、登山に自信のない方はこちらで鑑賞されることをおすすめします。
◆おすすめポイント
博物館内は第1展示室と第2展示室に分かれています。第1展示室では通史展示「栗東の歴史と民俗」を開催しています。現在の栗東市域に人々が活動の痕跡を残し始めた縄文時代中期から、生活様式の近現代化が進んだ昭和戦後まで、各時代の栗東を代表する話題を考古、美術工芸、歴史、民俗などの各分野から時代を追って順に紹介されています。展示品の大半が複製品ではなく現物資料であるため、資料保存の観点から随時展示資料を入れ替えています。また入れ替えにあわせて最新の調査研究の成果を取り入れ、取り上げるテーマ自体を一部入れ換えることもあるそうです。常設展示ではなく通史展示と呼ばれるのは、”何時行っても同じ”ではない、すこしずつ生まれ変わってゆく展示を目指していることから称されています。
第2展示室では特集展示が開催されています。その1つとして、栗東歴史民俗博物館では平成12年度から毎年度、市内のひとつの大字を取上げ、その歴史と文化を紹介する展覧会を開催しています。2024年4月現在は5月12日(日)まで、治田(はるた)地域より岡地区を取り上げた小地域展「岡の歴史と文化」が開催されています。
◆周辺のおすすめ情報
・旧中島家住宅(新近江名所圖會第3回)
栗東歴史民俗博物館の向かいにある建物で、栗東市霊仙寺に所在していた江戸末、明治初年頃の創建とされる住宅で、昭和61年に寄贈を受けて解体調査が行われ、平成5年に移築復元されました。ここでは中の見学や、かまどの火吹き体験ができます。また秋ごろには「ミニ かまどめしを炊こう!!」、「『たぬきの糸車』を実際にやってみよう!」といったワークショップが開催されます(要申込、先着順)。
・茶ノ木カフェ
旧中島家住宅の裏手に手作りパンと黒カレー・チャイが有名なカフェがあります。手作りパンの販売は7:00~、カフェの営業は9:00~16:00です。月曜日、火曜日、水曜日は定休日となります。
◆アクセス
【自家用車】名神高速道路栗東ICから約5分
【公共交通】JR琵琶湖線草津駅東口5番乗場から帝産バスで図書館・博物館前バス停まで乗車、所要時間約15分、運賃370円(2024年4月1日より改定)
または、JR草津線手原駅から徒歩約30分
(雨森泰良)