調査員の履歴書
『インタビュー/調査員の履歴書』№4「若さと自由って大事だよね~」
Q.お名前と所属部署を教えてください。
A.重田 勉(しげたつとむ)と申します。調査課で発掘調査員やってます。
Q.どんな仕事をされてるのですか。
A.ほぼ一年中、外で発掘調査をしています。だから一年中日焼けしています。
Q.今の道へ進んだキッカケなどを教えてください。
A.子どもの頃から考古学に興味があり…といいたいところですが、全くそんなことはなく、動物園で働くことが夢でした。高校生までそう思ってました。でも、進路を決めるとき、動物園に就職すること、働くことがかなり大変で難しいことを思い知り、別の道を歩むことにしました(根性がなくて、あっさりあきらめました)。
そんなとき、インディー・ジョーンズシリーズの『レイダース』という映画をみて、ジョーンズ博士が考古学者だということを知りました。考古学って何?発掘って何?よく分らんけど面白そうだからから学んでみよう。あっさり夢をあきらめ、とても単純な理由で今の道に進んだのでした。深い考えがない少年だったのです。
で、進路は決まったので、とりあえず発掘というものを体験しておこうと思い、住んでる街の教育委員会へ電話してみました。
「発掘させてください」
「高校生はダメ」
あっさり断られました。いやいや、どんなんか知りたいよと思い、後日もう一度電話し、
「春から考古学を勉強していくので、どうしてもお願いしたいのですが…」
「じゃ、作業員でおいで」
今思うとよく受け入れてくれたものです。感謝しています。
Q.若い駆け出しの頃と、年齢を重ねた今の自分とで、何か変わったことはありますか。
A.あまり変わってません。相変わらず歴史のロマンを感じることがありますが、勉強嫌いなままです。調査員ではありますが、研究者にはなれないままです。ただ、職場の先輩方に教えてもらい、心に刺さった言葉は守っているつもりです。
Q.心に刺さった言葉とは?
A.「真実は分からない。しかし、数ある事実から真実に迫ることはできる。」
「遺跡の価値を高めることが我々の仕事だ。」
いくつになっても分からないことだらけですが、この2つのことは守っていきたいと思っていますが、守れてるんですかね~。
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