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塩津港遺跡現地説明会(2008年11月)配布資料

塩津港遺跡神像

 調査地は大川(塩津大川)の河口に位置します(滋賀県伊香郡西浅井町塩津浜地先)。大川の河川改修に伴い平成18年度から約3,000㎡を対象に発掘調査を実施しています。18・19年度の調査において平安時代後期の神社跡が検出され、前例のない大型の木簡「起請文木簡」が多数出土したことは、すでに公開したところです。
 今年度(平成20年度)、引き続き調査を進めているところですが、神社の様子がさらに明らかとなってきています。堀は四周すべてに巡らされていることが確認され、神社は約50メートル四方の区画であったことが明らかとなりました。また南側正面からは鳥居の柱が検出され、新たに見つかった建物も合わせ、当時の神社全体の様子が明らかとなってきました。
 さらに北側の堀から「神像」が出土しました。神像が出土した例はこれまで島根県青木遺跡の1体のみで、極めて希有な出土例となります。さらに、今回はまとまって5体出土し、作風も良く、その意義は大いに注目されます。また、華鬘(けまん)の部品も出土し、当時の神仏習合のあり方など、神社の様子を知るに貴重な資料となっています。

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