文化財イベント日記

近江八幡市阿弥陀寺遺跡の現地説明会を開催しました

 10月8日(日)の午後、近江八幡市島町に所在する阿弥陀寺遺跡の発掘調査現場で、一般の方々を対象とした説明会を開催しました。あいにく、説明会直前から雨が降り出した悪天候のなかでしたが、参加者は約110名と、たくさんの方々に足を運んでいただきました。本当にありがとうございました

 今回のメインは、ずばり石垣です。この石垣は中世の寺院―阿弥陀寺に関わるもので、石垣の特徴や出土遺物から戦国時代(16世紀前半以前)に作られたと考えています。このような石垣を構築する技術は、もともと中世の寺院のなかで維持されていたのですが、その後城郭の石垣構築に取り入れられていきます。今回見つかった石垣は、のちに「穴太衆」などにもつながっていく近江の石垣構築技術のルーツの一つと考えています。

 説明会にご参加いただいた皆さんには、見つかった石垣を間近に見ていただきながら、調査員による解説を聞いていただきました。さらに出土した遺物についても、調査員が詳しく説明いたしました。雨の降りしきる中、ご参加いただいた皆様には本当に感謝です。

 なお、当日配布した資料はコチラからダウンロードできます。また、出土遺物は解説パネルとともに、滋賀県立安土城考古博物館1階ロビーにおいて、令和5年10月12日(木)から11月11日(土)の間、展示いたします。ぜひご覧ください。

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